農薬散布ドローンでの防除に免許は必要なの?

農業ドローン・散布ドローンに関してよくある疑問にお答えします。

【質問】
農機具の展示会で、農業ドローンの免許が必要って言われました。
でも、雑誌や農業系のニュースサイトでは、免許不要のドローンもあるようです。
別の展示会では、訓練を受ければ免許は不要、という話もききました。
いったい、どの情報が正しいのでしょうか?

 
このようなお問い合わせをよく頂きます。
ドローン自体がまだまだ新しい分野なので、今後法律が変わるかもしれませんが、
現行の状況を詳しくお答えします。
 
 

現在、農業ドローンに法的な免許は存在しません。必要なのは飛行申請です

まず、結論から言うと、記事執筆時の2018年時点で、農業ドローンや農薬散布に関する、
法的な免許は存在しません。
 
ドローンの農業利用で必要な法的な手続きは、「国土交通省への飛行申請」です。

農業ドローンの飛行申請には「物件投下」の訓練経験が必要

 
では、なぜ農機具の展示会などで、「免許が必要」というフレーズを聞くのかというと、
「飛行申請」を行う際に、利用者の「物件投下」の訓練経験を問われるからです。
 
 

物件投下って何?

物件投下とは、空中からモノを落とす行為です。
農薬散布ドローンは、空中から「農薬」を落とすので、この「物件投下」の許可が必要になります。
 
「水を散布するならOKですか?」
いいえ、水を散布する場合でも「物件投下」にあたるため飛行申請が必要です。

 
この「物件投下」を伴う飛行申請で、許可を得るためには、
・指導者の監督・指導の元で、5回以上の物件訓練を実施している事
・物件投下の飛行訓練は、航空法の制約を受けない屋内施設
 または訓練のための特別な申請の元、補助監視者をおいて実施する
 
という条件を満たす必要があります。
 
そのため、農業ドローンを使う前には、
「ドローンスクールが実施している物件投下の訓練教習を受けてください」
という事になります。

訓練後にもらえるのは「免許」ではなくスクールの「認定証」

ドローンスクールの物件投下の訓練を受けると、たいていは「免許によく似たカード」をもらえます。
これは「法的な免許」ではなく、各スクールや業界団体の発行する「技能認定証」です。
これらは各スクール団体がそれぞれ独自に発行しているものなので「法的な効力」はありません。
 
 
では、どのスクールで物件投下の飛行訓練を受けてもよいのか?
というと、ひとつだけ注意が必要です。

それは、農水協さん(農林水産航空協会)の加盟機体を使う場合です。
 

Agras MG-1、DAX04、などの農水協加盟機を使う場合

農水協(農林水産航空協会)に加盟登録しているドローンを使う場合は、
各機種ごとに、農水協の加盟教習所で訓練を受け、技能認定を受ける必要があります。
 
そしてこの農水協の認定証を持っている人でないと、
Agras Mg-1などの「加盟ドローン」は買えない、という仕組みになっています。
 

また農水協の場合「認定証は機種ごとに必要」という事なので、
Agras Mg-1を使っていて、DAX04に替えたい場合などは、
DAX04用に、教習を受けなおす事になります。
   
そのため、農機具の展示会などで説明スタッフさんが説明する際に、
話をわかりやすくするために、「免許」という表現が使われたのかもしれませんね。
  
逆にいえば、「飛助Ⅲ」などの農水協に加盟登録しない機体の場合は、
機種に関わらず、好きなスクールで受講してOKという事になります。
   
  

どこで受講する? 農業ドローンスクールの価格と費用相場

前段でお話したように、農水協の加盟登録ドローンを使いたい場合は
機種ごとに技能認定証を取得する必要があり、費用の相場は30万円前後です。
 
一方、農水協加盟ではない機体を利用したい、という場合は
「物件投下」の飛行訓練が受講でき、なおかつ「農薬散布ドローンの知識全般」を一緒に学べるスクールであればOKです。
費用の相場はだいたい20万円前後です。
 

まとめると、このようになります

Agras MG-1、 DAX04、 飛助MGなどを利用したい

使いたい機種に合わせて農水協加盟教習所で訓練受講してください。
新潟県や近県のお客様は、ご希望に合わせたお近くの教習施設をカトウAMでご案内いたします。
 
※ 農水協の技能認定証は、数年ごとに更新費用がかかります。
※ 機体は毎年、農水協指定の点検が必要です(50万円~80万円程度)

飛助DX、飛助Ⅲなどを利用したい

機種にかかわらず、「物件投下」と「農薬散布の知識全般」を学べるスクールで訓練受講してください。

※技能認定証の更新費用は、各ドローンスクール団体によって異なります。
 カトウAMが登録している「日本産業ドローン技能士会」は、認定証の更新費用は不要です。 

※機体の点検整備は、機体保有者さんに一任されています。
 
弊社で主催している「新潟産業ドローンセンター」では、
ビデオ教材による事前学習やレンタル機によるトレーニングを組み合わせることで
初期コストを抑えた(10万円台)のコースをご用意していますので、
ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。