農業ドローン飛助Ⅲの整備・バージョンアップを行いました(新潟県長岡市)

農業生産者の皆さん、春の作業お疲れ様です。
4月に入り、苗作り作業も本格化してきたのではないでしょうか。
ドローン担当の私は、3月の終わりから4月初旬に
農業ドローン「飛助」のメンテナンスを行いました。
今回は、新潟県長岡市のお客様のご要望で、飛助のバージョンアップキットの
取付けと、各部のメンテナンス、そして粒剤散布装置の取付などを行いました。
さて、飛助はボディカバーを外すとこのような形になっています。
真ん中に立っている、白いキノコのような部品が、GPSアンテナです。
そして本体の黒プレートの中に見えているのがフライトコントローラーです。
このフライトコントローラーで、GPSの信号や傾きジャイロ等の信号を解析し、
モーターの回転を制御して、機体の水平や高度などを保っています。
飛助は、5L機で50万円台という低価格ドローンですが、
数百万円の機種と同じ、DJI製のフライトコントローラーとを採用しているため、
誰でも安定飛行できるわけですね。ドローンはこの数年でものすごく進化しました。
そしてこちらが、農業ドローンの心臓部とも言えるモーターユニットです。
農業ドローンのモーターは、通常私たちがよく目にするモーターと構造が異なり、
中央の軸が回るのではなく 外のケースごと回転する、ブラシレスモーターという
モーターを使っています。通電するブラシが付いていないため
摩耗する部分が少なく 長期間にわたり安定した回転ができます。
プロペラを外したら手で静かに回した時に異常音がないか、
駆動に抵抗がないか、ひとつずつ丁寧に点検していきます。
モーターと並んで大事な部品がこちら、ESCです。
こちらで、モーターの回転を制御しています。
電力供給部に異常な抵抗が無いか、
アースとショートしてないか等をチェックしていきます。
次に散布ノズルやポンプ類の点検です。
飛助は、本格的なボタ落ち防止のノズルのほか、
他の低価格ドローンにはない、残圧・残液リターン機構を備えています。
ポンプも共同防除で使う産業ラジヘリと同じ高出力ポンプで
奇麗に薬液が広がってくれます。
一般に空中散布では、背負い動噴などに比べて濃い薬液を使うため、
粘土が高くなります。なので、ポンプやノズル類は固着しないよう、
使用後は、水で洗浄しておくといいですね。
最後に、全体のフレームの点検や 薬液タンクの洗浄などを行います
後はコンピューターの専用ソフトを使いながら、各種設定値に異常がないかを確認します。
春の田植えが終われば 農業ドローンのシーズンが始まります。
今年も元気に ブンブン飛び回ってくれるといいなと思っています
新潟の中越地区でも、ドローンは普及しはじめています。農業ドローン、産業ドローンのご相談はカトウAMまで、お気軽にどうぞ。